ジビエを学校給食へ。相談先と納入条件が分かる提案メモ
最初の相談先が分かる鹿・猪の納入事例を知る提案メモを持って相談できる
地元の子どもたちにも、自施設で扱うジビエを届けたい。最初の相談先は、市町村の教育委員会や、学校給食を担当する栄養教諭等です。出せる肉の規格・数量・価格を伝え、献立や実施時期を一緒に検討していきます。
農林水産省の2026年9月号「aff」には、若桜学園でひき肉・スライス肉・角切り肉を献立に合わせて使う事例が載っています。給食という販路には、肉を届けることと、地域の食を伝えることの両方があります。鹿・猪の公開事例から、相談に使える情報をまとめました。

教育委員会・栄養教諭と、献立や時期を相談する
中国四国農政局の手引きでは、処理施設や行政のジビエ推進担当が、教育委員会・栄養教諭等へ提案する流れを紹介しています。施設側は供給条件を伝え、給食側は予算や必要量、調理方法から検討します。
初回には、商品情報に加えて「どの地域で捕獲された肉か」「給食や授業で紹介できる地域の話」を添える方法があります。行政の鳥獣対策担当などにも相談すると、地域の関係者を交えた打ち合わせにつなげられます。

給食で使う形にする。冷凍ミンチ1kg包装の事例
2026年6月版の手引きにある鳥取県の事例では、シカ肉の冷凍ミンチを1袋1kgの発注単位にそろえています。供給量を確保しやすい肉を選び、包装や発注の単位も合わせた例です。
島根県美郷町では、イノシシ肉・シカ肉をミンチやカットなどに加工して試作しています。ロースやモモといった部位名に、ミンチの細かさ、カットの大きさ、1袋の重量を添えると、給食側が調理を検討する資料になります。

食数から必要量を計算し、提案メモへ書き込む
給食側から食数と1食に使う量を教えてもらうと、必要量を計算できます。架空の例として300食に1食20gを使うなら、正味使用量は6,000g、つまり6kgです。20gは計算用の仮定で、推奨量ではありません。納品量は加工ロス等も含め、給食側と調整します。
数量が見えたら、納品日・温度帯・見積単価を記入します。併せて、処理施設の営業許可と衛生管理の情報を渡します。手引きでは、調理員等による試食や施設の衛生管理状況の確認も、導入検討の手順に含まれています。
学校給食への提案メモ:施設の条件と相談事項
- 商品・規格
施設から伝えること:獣種、部位、加工形態、1袋の重量
給食側と相談すること:献立、カットの大きさ、調理方法
- 数量・時期
施設から伝えること:供給できる量と期間
給食側と相談すること:食数、1食の使用量、実施日
- 価格
施設から伝えること:kg単価、税・送料などの見積条件
給食側と相談すること:予算、見積提出・調達の手順
- 納品
施設から伝えること:温度帯、配送方法、対応できる日時
給食側と相談すること:受取日時、保管場所、袋の単位
- 衛生情報
施設から伝えること:営業許可、衛生管理の取組、問合せ先
給食側と相談すること:必要な確認資料、試食や施設確認
- 地域の紹介
施設から伝えること:産地、捕獲から処理までの説明
給食側と相談すること:給食だよりや食育で紹介したい内容
まとめ
- 学校給食への提案は、市町村の教育委員会や栄養教諭等との相談から。行政のジビエ推進担当も連携する。
- 鳥取県の冷凍ミンチ1kg包装、美郷町のミンチ・カットなど、給食に合わせた規格の事例がある。
- 規格・数量・単価・納品条件と衛生情報を1枚に整理すると、初回の相談に使える。
コピーして使える、初回相談用の提案メモ
- 商品:[獣種・部位][加工形態][1袋の重量][供給可能量・期間]
- 見積・納品:[kg単価と税・送料][温度帯][納品できる日時][連絡担当]
- 相談事項:[献立・食数・1食の使用量][希望時期・予算][必要な衛生資料・試食]